学校から帰ったらすぐにゲームをやり始めて、休みの日は一日中やってるんだけど大丈夫かしら?やめさせる何かいい方法はないのかしら?
じゃあ今日はゲームをやりすぎる事の障害と、うまくゲームから抜け出す方法を一緒に考えよう!
子どものゲームやスマホ依存に困っている方はとても多いと思います。
今日は、ゲーム依存の子どもへの影響と、ゲームとの付き合い方をわが家での事例を含め紹介したいと思います。
ゲーム依存は病気とされている
「ネットゲームをしたまま死亡した」
少し信じられないですが、台湾のネットカフェで 本当に起きた事件です。寒さと長時間のゲームによる過労が原因のようですが、こういった事件は世界中に何件もあります。
2019年5月、世界保健機関(WHO)は「ゲーム障害」をゲームのやり過ぎで日常生活が困難になるとして国際疾病に認定しました。
WHOによると、
(1)ゲームをする時間や頻度を自ら制御できない
(2)ゲームを最優先する
(3)問題が起きているのに続ける
などといった状態が12カ月以上続き、社会生活に重大な支障が出ている場合にゲーム障害と診断するそうです。
最近はオンラインゲームが普及したため、課金を繰り返して長くゲームを続けさせようとするゲームや、 対人関係の問題でやめられないなど、昔に比べて依存度が増しています。
ゲームには良い面もある
では、「子どもがゲームをするのはやっぱり良くないのか」というと一概にもそうとは言えないのです。子どもはゲームをすることで遊びながら、知らないうちに多くのことを学習しています。
- 創造力の向上
ミシガン州立大学のリンダ・ジャクソン博士の研究によると、普段テレビゲームをしている子の方がそうでない子より、創造力が高くなるとされています。「現代のゲームにある複雑なキャラクターやストーリー設定は、子供の問題解決能力を高め、ゲーム以外の場に応用する力を促進する」と見ています。 - 空間認識能力の向上
アリゾナ州立大学のクリストファー・サンチェス博士の研究によると、ゲームをすると数学などに必要な視覚的な空間認知能力が高くなるとされています。大学生に25分間ゲームをさせ、その前後をテストしたところ、スコアがアップしていたそうです。 - 脳が活性化される
素早く視点を移して何かを見つけたり、瞬間的に切り換えることのできる注意力が高まります。これは、本や地図を見たり、数学に役立つ力です。
上記以外にも記憶力向上や社会性が養われるなど、子どもにゲームをさせると多くのメリットを得られると考えられています。
一日1時間までなら学力に影響がない
しかし、記事の最初にあげたようにメリットだけではなく致命的なデメリットも存在します。
- 視力や運動能力の低下
- ゲーム依存による障害・学業不振
このようなデメリットを避けるためには、ゲームのやりすぎを抑えることが必要でしょう。また、ゲームを完全に辞めさせようと考える親御さんもいらっしゃるかもしれません。
ですが、例えば子どものゲームを1時間止めさせても、最大2.7分しか学習時間が増えなかったという研究結果があります。 たったの3分です。
ゲームを禁止したところで自発的に勉強するとは限らず、全くさせないのも逆効果だと思います。
一日に1時間程度のテレビ視聴やゲーム使用が子供の発達に与える影響は、全くテレビを観ない、ゲームをしないのと変わりません。
ゲームとうまく付き合うためにはどうしたらいいの?
一般的に言われるのは、家族の中でのルール作り です。これはご家庭やお子さんによってどれがベストか異なると思います。ルール作りの例をいくつかご紹介したいと思います。
①ゲームをご褒美にする
ゲームを勉強のご褒美にしてしまうことです。私の家はこの方法を取っています。
例えば
・15分勉強したら30分ゲームしても良い
・教科書を読んだり自主学習を1ページしたら15分ゲームしても良い
などです。
ちなみに私の家では、自作のゲームチケットを用意し、勉強したあとにこのゲームチケットを1枚子どもへ渡しています。ゲームをするときはこのチケットを1枚返すことで15分できるとルール決めをしました。その日の宿題を全て終わらせれば1枚チケットを渡し、15分以上ゲームがしたいときは宿題以外の勉強をしてチケットをもらってからやっています。
我が子はポケモン好きなので、ポケモンの絵柄が入ったゲームチケットをエクセルで作り、紙に印刷・カットして作りました。これでゲームをする時間の管理を子どもが自分でできるようになったので、私がいちいち管理する手間が省けました。
②ゲームを義務化する
次に紹介するのは、ゲームを義務化させることです。
決まった時間になると「何分間ゲームをしなさい」とすることで、それ以外の時間でゲームのことを考えなくなり上手く制限できる可能性があると思います。
③インターネットにつながない
個人的にはこれが一番重要だと考えています。最近のゲームはインタネートで誰とでもできるようになっています。昔なら友達の家に行ってゲームをやっていたのが、家でいつでも友達とできてしまうのです。
誰かの家に集まるとなると必然的に時間も限られますが、家でできるとなるとほとんど時間無制限で友達とゲームをやりかねません。また、友達だけではなく世界中のプレイヤーと繋がりますので余計に依存しやすくなっています。子どもの友達を見ても、ゲーム時間が多い子はインターネットでオンラインプレイをしている子が多い印象があります。
ダウンロードする必要がある場合など一時的につなぐことのは問題ありませんが、日常的にインターネットにつないだ状態にするのはやめておきましょう。
最後に:ルールを決めてゲームは1日1時間を守ろう
ゲーム機は現代の子供にはなくてはならない遊びのアイテムであり、友達とのコミュニケーションに必要となることもあります。また、記憶力や論理的な思考力など、さまざまな能力を向上させる効果もあります。
その一方で、視力の低下やゲーム依存による学力低下などのデメリットがあることも事実です。子どもと一緒にゲームをしてみたり、ゲームを買うときにもどんなゲームなら買っても良いかを決めたりしましょう。
親だけではなく子どもが納得のいくルール作りをして、ゲームと上手につき合える子供に育つよう親がきちんとサポートしてあげましょう。